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食料品や衣類のみを物色=金品を持ち出さない「泥棒?」

ニッケイ新聞 2008年2月9日付け

 サンパウロ州オザスコ市ビラ・キタウーナ地区では、冷蔵庫を荒らして飲食のうえ、衣服を物色して、着替えた後逃げ出すという、一風変った泥棒が出没している。先週末から同じような事件が発生し、最後に確認された七日午前中までに、少なくとも十軒の家が被害にあった事が確認されている。
 お金や宝石、電化製品など金目の物には一切手を付けない、家の中を荒らす、居住者に見付かっても凶暴な事はしない。ただ貧しいがために、必要最小限の事のみ行っているようだ。
 七日午前中の犯行は、冷蔵庫を開け、ジュースを飲み、寝室に入った所を居住者に見付かったが、犯人は何も抵抗せずに逃げ出したのみである。
 しかし、ただ一度だけ金を盗んだ事がある。五日火曜日、壁を乗り越え、台所に入り、目玉焼きを作った形跡があり、庭に目玉焼きの一部を紙ナプキンに包んだものが投げ捨てられていた。その時、二〇レアルを盗まれていたもの。
 六日にはすぐ近くの家を物色中の犯人をその家の住人が捕まえたが、逃げられている。犯人を捕まえそこなった住人の話では、二十五歳位で、身長は一・六〇メートル程の白人だと証言している。
 八日の時点で警察には被害届は出されておらず、犯人の目星も付けられずにいるが、恐らく住居も無く、道で寝泊りしている者の犯行であろうと見ている。