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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2008年2月8日付け

 ひんぱんな「こむらがえり」で悩んでいる人も多いと思う。「ふくらはぎ」のことを「こむら」といい、この部分の筋肉が「つる」ので「こむらがえり」というらしい。そんなことは、どうでもいい、原因の解明と療法はないのか、という声が聞こえてきそうだ▼実は、最近の北海道新聞の「健康のページ」に、「こむらがえりに治療法や有効な薬品はない」と解説されていたので、あえてここで「ない」と取り上げるのである▼さきごろ京都大学の研究チームが、人間の皮膚から、近い将来、再生医療に道をひらく万能細胞をつくった、という快ニュースがあった。そんなにも医学の進歩がめざましいのに、「こむらがえり」を〃撲滅〃できないでいる▼この筋肉のつりは、病気でない、死にはしない、とふだんあまり縁のない人は言うが、実際に電車の中や就寝中カーマの上で重度の症状に襲われる人は、この痛みが太ももから腰、さらに心臓まで上ってきたら、と恐怖を感じるようだ▼原因が判らず、治療法もないというが、原因の推測や対策はある。原因は運動不足時の筋肉疲労、冷え、水分やミネラルの不足、骨盤の歪みなどが常識的で、対策は歩け、ビタミンB1を摂れ、脚を冷やすな、さすって血行をよくせよ、などだ▼さきごろ、本紙で「街の療法」として紹介した「バナナ・ナニカ種を毎日欠かさず食べよ」は、信奉者に支持されているらしい。ともあれ、自分が少しは効果がある、と信じる方法を見つけ、実践するしかない。(神)