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国外犯処罰=ソノダ容疑者を起訴=長野・貸金業者強殺事件=サンパウロ州検察=フェルナンドポリスに潜伏か=TV取材に「後悔している」

ニッケイ新聞 2008年2月2日付け

 〇三年七月に長野県松本市で起きた強盗殺人事件で、日本政府の要請に基づく代理処罰(国外犯処罰)要請を受けているジュリアノ・エンリケ・ソノダ容疑者(29、サンパウロ州カンピーナス市出身)が一月二十八日、サンパウロ州検察当局により強盗殺人の罪で起訴されていたことが、一日までに分かった。サンパウロ州裁判所の公式サイトで明らかにされた。
 一日現在では、依然として被告の逮捕には至っていないが、テレビ朝日の報道によれば、同被告は同取材班の単独取材に対して、「ただ一つ言えることは(被害者に)謝ることだ。あんなことをするつもりはなかったし、あのときからずっと後悔している」と淡々と述べ、犯行を認めている。
 被告の所在については、サンパウロ州西北部のフェルナンドポリス市に潜伏しているとの情報が日本の新聞社各紙で報じられている。
 ニッケイ新聞が一日、同市の警察署に電話したところ、「サンパウロの裁判所から連絡はなく何も知らない」と口をそろえ、具体的な情報は得られなかった。
 一連の国外犯処罰要請で、被告の逮捕前に起訴された焼津市のブラジル籍母子三人殺害事件のケースを踏まえると、ソノダ被告も早々に逮捕される可能性がある。
 同被告は〇三年年七月十日夜、本件で無期懲役の判決を受けた日本人の男と共謀し、松本市の貸金業全達守さん=当時五十九歳=方で、全さんの首をコードで絞めて殺害し、現金四十一万六千円を奪った疑い。
 被告らはコードやガムテープ、手袋などを事前に用意するなど、殺意をもって犯行に及んだとされる。
 一連の代理処罰要請は同事件で四件目。ソノダ被告は事件後まもなく、ブラジルに帰国したとされる。サンパウロ市バラ・フンダ第三刑事法廷が同事件を担当する。