ニッケイ新聞 2008年1月23日付け
次期サンパウロ市長選を巡って党内調整で混迷するPSDB(民主社会党)は二十一日、内容の異なる二つの集会を開いた。一つはセーラサンパウロ州知事が、カサビサンパウロ市長(DEM=民主党)に招かれDEMの会合へ出席したこと。知事は個人的な恒例の集いで選挙の根回しではないというが、党のひんしゅくを買った。
もう一つは、PSDB地方代表者二百人の会議だ。「国民はPSDBに期待する。その国民の意向に逆らうのは誰か」とするパンフレットが配布され、PSDBは独自の候補を推すという意思表示をした。
アウキミン前サンパウロ州知事が市長選への立候補を表明したことで、PSDB地表代表のジョゼ・ローボ氏が、党公認は連立与党に対抗できる野党の結成を前提に論じるべきだとし、アウキミン下しを匂わせた。
独自候補のいない党は衰退するという意見とDEMにサンパウロ市を三年預けたことで恩を売るという意見で、PSDBは混迷しているようだ。