ニッケイ新聞 2008年1月18日付け
小売商店街の昨年十一月の売上が、〇一年以来の最高記録となり好景気を前面に押し出して気を吐いた。ブラジル地理統計院(IBGE)が十六日、統計を発表したもので十一月度の売上は前年度(二〇〇六年)の十一月を九・九%上回る数字となった。
昨年一月から十一月までの売上累計も前年度比九・七%の大幅上昇となり、これまた七年ぶりの記録更新となった。昨年の売上が驚異的に増えた原因としてIBGEのアナリストらは、販売クレジットの増大で商店側が長期月賦販売に注力したためと分析する。
これによりBクラスやCクラスの中産階級の消費が伸び、特に家電や電子器具などの消費が旺盛となった。この分野でのクレジット供与は、電子器具が二七・九%、自動車と部品が二三・六%、個人消費が二二・四%、家具や家電が一五・五%の伸びとなった。
この他輸入品の浸透も要素の一つで、市場価格の低下に貢献したと見ている。さらに労働市場の安定雇用もあり、消費経済に安定感を与えたと見ている。サンパウロ州では小売商の売上が昨年十一月で前年対比一四・一%増となり、全国平均の九・九%を上回った。一月から十一月までは一二・三%増の高水準を記録した。