ニッケイ新聞 2008年1月17日付け
【既報関連】ブラジル沖縄県人会(与儀昭雄会長)の移民百周年記念事業を支援しようと、ブラジル連邦共和国在那覇名誉領事の西原篤一さんが、昨年十二月九日、沖縄県嘉手納町でチャリティーコンサート「ブラジルの心を唄う・西原篤一肝心(チムグクル)特別公演」を行い、収益金百万円をブラジルから駆けつけた知花広繁・弘子夫妻に手渡した。西原さんは今後もチャリティー公演を行い、合計七百万円もの支援金を同県人会に贈る予定でいる。
同公演の収益金の贈呈式が、去る十二月二十七日、沖縄県人会本部会議室で行われ、知花さんから与儀会長に百万円が手渡された。同会長は「西原先生にはブラジルからの研修生や留学生など誰でも大変お世話になっている。金額以上に遠い沖縄から応援してくれる県人がいることは嬉しい限り」と感謝の意を示した。
西原さんは一九九三年、那覇サンビセンテ姉妹都市修好十五周年記念の際に初来伯。その後ブラジルには度々訪れ、ブラジル人の世話や県人会への協力をするなどして日伯の交流を促進した。沖縄ブラジル協会会長でもある。
西原さんは今年五月から七月にかけて名護、うるま、那覇各市で、琉球古典音楽・舞踊・民謡、歌謡曲を盛り込んだチャリティー公演を開催する予定。それぞれ二百万円の収益金をさらに県人会に寄付する考えだ。
沖縄県人会は記念事業として、ポルトガル語による「県人移民年史」、日語・ポ語による「写真で見る県人移民百年史」の発刊を計画。笠戸丸県人移民、三百二十五人の名前を記した「百周年記念塔」の建設なども予定している。
また、今年八月二十二日には世界各国からの慶祝団などを交えての大夕食会、二十三日に沖縄県人会本部で慰霊祭、同日午後にはサンパウロ市内で記念パレードを実施する。二十四日にはジアデーマ市の沖縄文化センターで記念祭典をおこなう運びだ。
県人会ではこれらの資金捻出のため、一枚十レアルで二回目のリッファ販売を行う。また三月にはチャリティーショーなどの開催を検討。与儀会長は「ブラジルの沖縄県人からも出来る範囲で資金協力してもらいたい」と話している。