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百周年=2月までユバの写真展=神沢さん「亡父の44年間に捧げる」

ニッケイ新聞 2008年1月16日付け

 「ユバは私にとって特別な価値がある」。スチュワーデスを本業とする写真家、神沢ルシーレさんは現在、ユバ農場(コムニダーデ・ユバ協会=弓場常雄代表)の写真展「YUBA Onde a arte vive da terra」をサンパウロ市セー広場の連邦貯蓄銀行文化センターで開催している。百周年記念行事の一環で入場無料。
 四年前に亡くなるまでユバ農場の主治医を長い間務めていたミランドポリス市の神沢義人医師の娘で、同市に実家のあるルシーレさんは、本業の合間に、イスラエル、インドネシアなどを取材して紀行雑誌『テーラ』に寄稿している。
 〇四年からはユバの生活の様子を写真に撮り始め、今では約二千枚もある。そこから厳選された二十八枚が今回展示されている。「世界中を旅して回って初めて、ユバ農場が私のルーツだと分かった」と撮り始めた動機を説明する。
 神沢義人さんの実兄、ミランドポリス日本人会の弘(ひろむ)会長は「彼女のお父さんはいつも、金儲けより人助けをしていた。その精神を娘が受け継いでいる」とその人柄をほめる。
 ユババレエの指導者、小原明子さんも「一週間とか泊まり込んで、ユバへの深い思いが出ている写真を撮っている」と評価する。
 十一月三十日晩には開幕イベントとしてユババレエの公演が行われ、挨拶にたった神沢さんは「この写真展は、今は亡き父が四十四年間、ユバに捧げた貢献へのオメナージェンでもあります」と語り終わる前に涙ぐみ、観衆からは大きな拍手が送られた。
 会場を埋めた約三百人は「輝ける開拓者」「響きあう音」「フェスタ・デ・インテリオール」など熱気あふれる六曲を堪能した。
 会場にきていたオマール・カッセンさん(84)は「こんな美しい劇を見たことがない。とても感動した」と興奮さめやらぬ様子だった二月二十四日まで開催。同センター(CAIXA Cultural SaoPaulo ,Praca da Se,111)