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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2008年1月16日付け

 〇九年に完成を見込んでいる援協の「福祉センター」建設費(予算)の一部は、日伯友好病院の収益から割かれている。「援協はけっこう儲かっているんだな」と思った人もいるかもしれない▼援協としては、成り立ちというか、原点が「困窮者救済」であったので、事業体としての病院が儲かっている事実をあまりおおっぴらにしたくない。その気持はよくわかるが、なにも遠慮することはない。コロニアの福祉団体に赤字経営の病院など抱えてほしくない。土台黒字経営でなければ、継続させていけないのである。なくなれば、困る人はいっぱいいる。さらに、サービスを充実させて、収益幅も広げていく、それがあるべき姿だ▼さて、新福祉センターには、現在、文協ビル内にある本部、総合診療所などの機能がそっくり移る。センター建設予算のなかには、診療所があげた収益も含まれているはずだ。だから、というわけではないが、理想をいえば、病院から資金を回してもらわなくてもやれた、という状態が望ましかった▼最近、診療所の来診者への応対が悪い、という話を、日本語だけが頼りの高齢者からよくきく。援協の〃看板〃の一つは、友好病院も診療所も「日本語で用が足せます」であったはずだ。広報の文章にもそう書いていた▼「儲けている」と思われることを嫌う援協には「日本語のサービスが悪い」といわれることを嫌って欲しい。サービスをよくし、適正に収益をあげて、新センター(建設)に備えたらいい。(神)