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北海道協会=2月に雪だるま祭り開催=新年会で農業高校生を歓迎

ニッケイ新聞 2008年1月10日付け

 ブラジル北海道協会の新年祝賀会と農業高校生歓迎会が六日正午からサンパウロ市の同会館で行われ、約六十人が集まり、新年の喜びを分かち合った。
 最初に先亡者に黙祷をささげ、日伯両国歌を斉唱した。木下利雄会長は「百周年記念事業である雪だるま祭りを成功させたら、来年八月の北海道人移住九十周年、協会創立七十周年に向けて、みなさんのさらなるご協力をお願いしたい」とあいさつした。
 二〇〇七年度北海道農業高校生ブラジル交流訪問団の五十嵐進団長(旭川農業高校教師)は「彼らは将来、北海道の農業のリーダーになるべく期待されている生徒たちです。短い間ですが、肌でブラジルを感じていきたい」と抱負をのべた。
 続いて、大浦翔平さん(真狩高校)は「百年の移民の歴史を体験したい」、速水風花さん(旭川農高)は「たくさん移民のみなさんと交流したい」、喜多真悟さん(美幌農高)は「自分を変えて北海道に帰りたい」のほか、江刺家辰弥さん(壮瞥高校)、廣瀬将大さん(同)も自己紹介した。みな高校二~三年だ。
 約二週間の日程。七日からポンペイア西村農工で四日間農業実習したのち、パラグアイのイグアス移住地とピラポ移住地で一晩ずつ民泊しつつ、イグアスの滝やリオをみてからサンパウロ市に戻り、東山農場や移民史料館を見学して帰国する。
 九年前にも団長として来伯した経験のある五十嵐さんは、「前回、研修のあと生徒たちはたくましくなったと感じた」と今回にも期待をこめて目を細める。「彼らのおじいちゃんたちも北海道に入植した。こちらの話を聞いて、きっと身近に感じるでしょう」。
 一行は持ち寄りの料理を食べながら会員によるコーラスや舞踊を楽しんだ。農業高校生による歌も披露され、テーブルに分かれてなごやかに談笑した。
 一方、青年部の田尻幸夫ファビオ代表によれば、百周年記念事業の「雪だるま祭り」は二月十日に同会館で予定されている。北海道安平町の早来(はやきた)雪だるま郵便局(真保生紀局長)がブラジルに雪だるまを贈る計画をしている。
 特別の台を用意し、高さ二メートルの雪だるまを中心に、回りに小さなものを数個が並べて一般公開する。真夏のブラジルに雪だるまという珍しさに加え、県人会レベルでは珍しい百周年記念事業だけにかなりの注目が集まりそうだ。