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東西南北

ニッケイ新聞 2008年1月8日付け

 全国的な暑さで扇風機が飛ぶように売れ、六五三%もの売上げ増。注文が捌ききれず、在庫切れを起した店も続出したようで、扇風機の製造業者もホクホク。製造地の一つ、サンパウロ州カタンドゥーヴァ市では、二十四時間体制で操業する工場もあり、扇風機の製造ラインで働く人が四〇%も増えたという。暑い夏は人口一一万足らずの町にも好景気をもたらした。
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 こちらは暑さが呼んだ悲劇。四日午後、南リオ・グランデ州ポルト・アレグレで、後部座席で寝ていた二歳男児が車の中に置き去りにされて死亡。託児所に連れて行くはずの父親が、託児所に行くのを忘れ、会社に直行してしまったもの。駐車場に戻り、気付いた父親が病院に運んだ時には息は無かった。
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 五日夜は、サンパウロ市南部で検事がバイクの運転手に一一発という事件。検事によれば、運転手は強盗で、時計を要求し、武器を取るかのごとく、腰のあたりに手をやったという。これに対し、車中のピストルを取り出した検事は連続して発射。場所から離れて警察に連絡した検事は正当防衛を主張しているが、運転手は武器を携帯していなかった。死んだ運転手には妊娠八カ月の妻がいた。
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 六日に八十六歳の誕生日を迎えたヴァレーリオ氏。誕生日前日の五日には、ポルト・アレグレ近郊のカノアス市のブラジル・ルーテル大学法科を卒業し、学生や教授、五人の子供、一二人の孫、九人のひ孫が、祝った。二十日には弁護士試験も受けるという。サンパウロ州生まれ。一九四九年に転居。
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 十二月に絵画盗難の被害にあって閉館中のMASP。今日から開館予定だったが、再度、十一日から開館と変更された。