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旅行中に入院、火事=日本人観光客イシイさん=サンパウロ市

ニッケイ新聞 2007年12月27日付け

 家族でブラジル訪問中の日本人観光客、イシイ・ナオキさん(16)がクリニカ病院に入院中、火事が起ったために、看護士とともに窓から脱出する出来事があった。二十六日付けエスタード紙が報じた。(二面に関連記事)
 着伯直後に腹部に痛みを感じたイシイさんは、虫垂炎と診断され、同病院に入院していた。一昨日の夕方無事手術が終了。その数時間後、同病院内で火事が発生し、看護士の一人がシーツを結び即席のロープを作り、イシイさんを連れて九階から八階まで移動した。
 八階に避難していたイシイさんの救助にあたった消防士は、非常口から入り助け出した。逃げている途中にイシイさんが腕にしていた点滴が外れ、床に落ちた。そのためイシイさんの身体にはまだ擦り傷が残っている。
 「イシイさんはポルトガル語を話せず、何が起こっているか分らず絶望に包まれていた。たくさんの煙をみた、とだけ言った」と家族の友人のエツコ・ゴンサルヴェスさんは話した。イシイさんは二十五日朝に家族と対面、現在、エツコさん宅に移っている。