ニッケイ新聞 2007年12月20日付け
【既報関連】松尾治県連会長を名指しで批判したFAX文書を全県人会に十七、八日に送付した大西博巳副会長が再度十九日、日本祭りの実行委員長である加藤恵久副会長批判のFAXを送った。一気に表面化した県連執行部の対立は、ますます激化する様相を見せている。
大西氏はニッケイ新聞の取材に「前回のFAXで止めようと思ったが、加藤氏の振る舞いで、自分がガラス張りであることを再度証明することにした」と再度のFAX送付を決意した理由を話す。
その振る舞いとは、今月十六日、国士舘スポーツセンターで会った広島県人会の某理事に対し、加藤氏が「今後一切大西のすることに反対する」と発言したというもの。
「嘘だ。そんなことは一言も言っていない」と加藤氏は声を荒げる。現在の県連執行部のいざこざについて水を向けたことは認めるものの「その理事が『知らない』というので話は終わった。大西氏のことすら出ていない。作り話だ」と全面的に否定する。
FAXでは、大西氏は加藤氏に「第十回日本祭り」を手伝ってほしいと請われ、不本意ながら三月から手伝った。〃時々〃現れる加藤氏は、準備で忙しくしている大西氏に『あたかも私が彼の従僕であるかのような高圧的な態度で』で仕事の遅れを指摘した、と非難している。
加藤氏は、「三月から、というが、広島県人会の改選があり、実際何もしていない。五月になってもまだ動かないので、私と青年部が中心となり、協賛企業回りなどを行なった」と真っ向から反論。
FAXにある「第十回日本祭りの一切をまとめ」た、との言及には、失笑しながら、「何も仕事をしてないとはいわないが、彼の仕事であるコーディネーター、企画に関しては、ほとんどやらなかった」と断言する。
第十回日本祭りで、協賛企業の小・零細企業支援サービス機関(SEBRAE)が契約不履行として、十万レアルの協賛金を支払わないと通告してきた問題(後に八万レアルで決着)に関して、「契約内容をまとめたのは大西氏なのに『悪いのは加藤』と言われた」と責任転嫁されたことも明かす。
なお、バザリスタ担当だった宮原ジュリオ氏が約二万レアルを未だ県連に収めず、音信不通になっている問題についても、「百パーセント大西氏の責任。はっきりさせるべき」と追及する考えを示した。
大西氏は、同問題に関して実行委員会で会合があった際、「(加藤氏が)悪口を言いながら、私に暴力を振るおうとしたが、他の人に抑えられた」と暴行事件にまで発展しかけたことを暴露。これに対しても加藤氏は、「そんなことはなかった」と否定した。
続けて、一連のFAX送付を「個人、県人会長どっちの立場でやっているのか。(広島県人会の)会員たちはどう感じているのか。そもそも執行部で話し合う問題をここまでして…普通じゃない。大西氏は県連にも県人会にも辞表を出すべき」と不快感を露にし、中国ブロックで行なわれる合同行事への影響も懸念する。
今回の騒動で二十日に広島文化センターで予定されていた代表者会議・忘年会は愛知県人会に変更されているが、大西氏は欠席すると明言。
松尾治県連会長は、「私の不徳の致すところ。会議上で各会長に事情を説明し、今後の対応を図りたい」と話している。