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まるで本場のように=グラン紅白盛上がる

ニッケイ新聞 2007年12月18日付け

 グループ・フレンズ(山尾俊雄会長)主催の「第十一回慈善グラン紅白歌合戦」(原正男実行委員長)が、十六日、文協大講堂で開かれ、紅組が三年連続の優勝を果した。通算成績は白組の五勝、紅組の六勝と逆転した。会場には千五百人近い人たちが駆けつけ、ザ・フレンズ・オーケストラ(蛯原忠男リーダー)の高レベルの伴奏、選り抜かれた出場歌手の熱唱に、満員の会場は大盛り上がりだった。
 原実行委員長によれば、今年の歌合戦のテーマは移民百周年。開会式では笠戸丸の模型が登場、舞台背景にも笠戸丸の大きな写真が置かれた。両組のキャプテンも船員の服装で登場し、軽快な司会ぶりで盛り上げた。
 同歌合戦の〃入場料〃として、石鹸や洗剤などの生活用品が多数寄附された。同物品をはじめイベント全体の純利益分が救済会「憩の園」に贈られた。
 男女二十五人ずつが出演。南マ州カンポ・グランデ市やパラナ州内の各市からも歌手が駆けつけた。出場者の中には日本で行われた日本大衆音楽協会全国大会に出場した歌手も登場。審査は各企業の代表者らが担当した。
 「アマチュアだから歌のうまさだけでなく、表現力の豊かさが一番重要です」と原実行委員長。出演者はプロ顔負けのパフォーマンスで演歌やニュー演歌、ポップ、童謡などの楽曲を堂々と歌い上げていた。
 生演奏を担当した同オーケストラのメンバーは約十八人。十年近く前から活動をはじめ、年間を通して得た収益を日系の福祉団体に寄付している。
 当日にはNHKの取材陣もかけつけ、本場さながらの歌合戦の模様を好意的に伝えた。