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「心の故郷を歌う」公演=橘麗子さんの美声を聴く

ニッケイ新聞 2007年12月15日付け

 ブラジル大衆音楽協会(蛯原忠男会長)主催の「心の故郷を歌う」公演が十一月三十日午後八時から、文協小講堂で開催された。会場を埋め尽くす約二百五十人が駆けつけ、日本から来伯したオペラ歌手、橘麗子さんの美声を楽しんだ。開演前、蛯原さんがあいさつした。
 事前に予定していた曲目は、都合で大幅に変更された。主催者あいさつのあと、数曲歌い、山形りささんが童謡、唱歌メドレーをピアノソロで演奏した。
 メドレーでは「幸せなら手を叩こう」「島唄」「川の流れのように」「祭り」など、コロニアでも人気のある選曲で、会場を包み込んだ。
 聴衆が親しめる「南国土佐をあとにして」「赤とんぼ」なども選ばれていた。最後はアンコールの声に応えて、さらに二曲を歌った。
 一日に四回本番をやってものどを痛めないという橘さんは、日本でも声を涸らすことなく歌うことができるという。この日は長旅の疲労からか、のどを痛め、ステージ上で涙を流した。
 橘さんは、記者の質問にに答え「たくさんのアミーゴができました」と一言だけ話し、来場者たちと親しく写真撮影に応じていた。
 また、ピアノ演奏をした山形さんは「今度のようなコンサートは日本ではなかった」と驚きながらも「本調子でないにも関わらず、これだけ人が来てくれたことに感謝したいです」と感想を述べ、会場を後にした。