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ニッケイ新聞 2007年12月15日付け

 〇六年の県別在日ブラジル人数を入国管理局統計で見てみると、断トツ一番は愛知県(七万六二九七人)、二番は静岡県(五万一二五〇人)、三番は三重県(二万一二〇六人)、四番は岐阜県(二万〇四六六人)、五番が群馬県(一万七一〇一人)だ。そういえば先日、全国で最も人口の少ない鳥取県が六〇万人割れになったと報じられた。万が一、現在三一万人いるデカセギが毎年増えて一〇〇万人ぐらいになって一カ所に集住したら、「ブラジル県」ができるかも?
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 毎日新聞社発行の「女たちのブラジル移住史」。構想から約十年、本になるまで四年ほどの時間が掛かっている。現在ブラジルで同書を取り扱っているのは太陽堂のみだが、十冊日本から取り寄せ、八冊は既に売れているという。一〇八レアルと少々値が張るものの、幸先良い売れ行きだ。女性に焦点を当てた移住史は少なく、貴重な記録とも言える同書。ブラジル側で今後、こうした動きが出てくれば面白い。
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 今月一日の本紙で、一九五八年にサントスへ到着した移住者の渡伯五十周年の集いが来年一月に開かれることを伝えた。その記事で八隻の移民船の名と着伯日を掲載したが、まだまだほかにもあるようだ。世話人のほか編集部にも連絡があるが、皆さん(全員とは限らないが)、数十年前の到着日を覚えていることに感心する。はじめてブラジルに第一歩を記した日。それぞれにとっての〃移民の日〃は、やはり忘れがたいということか。