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ニッケイ新聞 2007年12月8日付け

 今年の八~十一月にリオを訪れた日本人観光客五百人に行ったIpetur研究所の調査によれば、五〇%が「医療」面に否定的な印象を抱いている。四五%が「美しい自然」に好印象を持ち、四五%が一日あたり百四十~二百ドルを使って、四~六日間滞在する。リオ以外には三五%がイグアスの滝を訪れている。七五%が旅行代理店経由で来ており、九五%が再び来たいと答えている。あれほどニュースに溢れている治安面の問題が出てこないのは、ちょっと意外か。
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 戦前の在伯邦人社会で布教活動に携わった中村ドミンゴス長八神父に、百周年を前に日本で光が当たった。長崎新聞の報道によれば、今月二日、キリスト教信者が多い五島市奥浦地区を住民が探訪する「奥浦さるく」が行われ、同地区出身の中村神父の生家を訪問したという。中村神父は一九二三年、日本人初の海外布教宣教師として渡伯した。時に五九歳。以後、四〇年に七六歳で死去するまでサンパウロ州内外で布教活動に携わった。今回の探訪は、地元の教会が来年献堂百周年を迎えることから企画されたもの。献堂百年が移民百周年と重なるのも何かの縁か。
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 日本の伝統玩具をつくるグループの結成を考えている静岡木工所の青島翠さん。こけしのほかにも、起き上がりだるまも作っている。だるまの背中には全部直筆で「七転八起」と小さく綴っている。「転んでも必ず立ち上がる。これは日本人の文化だよね」と青島さん。だるまを買ってくれるブラジル人に意味を説明してあげると、大層喜ばれるとか。