ニッケイ新聞 2007年11月22日付け
十九日〇時ごろ、サンパウロ州プライア・グランデ市の二三歳の青年が失恋相手の女性(一八歳)を人質に薬局に立てこもった。五年間の交際の終わりを受け入れられなかった青年は、六月にも女性の自宅で女性を人質に立てこもったが、無傷で開放。が、今回はいとこらの説得にもかかわらず、十二時ごろ、女性を撃って自分も自殺。二発の銃声を聞いて警官が飛び込んだ時には二人とも頭から血を流し、重なり合って倒れていた。二人は、二十日、同じ墓地内に埋葬された。
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こちらはリオ市を旅行中のイタリア人。十九日午後、イパネマ海岸を家族と散策中、自転車で近寄った泥棒が父親の金の鎖を盗もうとした。気付いた青年(二八歳)は泥棒に追いついたが、争ううちに大通りに転落し、バスにひかれて死亡。泥棒の自転車もバスに巻き込まれたが泥棒は逃走した。息子の死を目の当たりにした両親はホテルに運ばれたが、遺体のそばに残り、座り込んでいた兄弟の姿も涙を誘った。
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先日、本欄で触れたアマゾン川支流に迷い込んだ鯨は、一時姿が見えなくなっていたが、二十日に死亡が確認された。死因はまだわからないが、体長五メートル、体重七トンのミンク鯨だった。
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死亡のニュースの後はスーパーおばあちゃん。二十日午後、サンパウロ州ソロカバ市の七〇歳の婦人が、家が火事になっているのを見て、中に閉じ込められていたお嫁さん(三〇歳)と二人の孫を助け出した。窓には鉄格子がはまっていたが、婦人は鉄の棒を手に格子をこじ開けて壊し、三人を救出したと言う。婦人と孫の一人がケガ、お嫁さんと新生児の孫は煙を吸い、病院に運ばれたが、大事には至らなかった。