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ブラジル力行会90周年=日本から理事長迎え記念式典=25日

ニッケイ新聞 2007年11月22日付け

 ブラジル力行会(永田久会長)は二十五日午前十時から在伯栃木県人会館(Rua Capitao Cavalcante,56)で創立九十周年記念式典を開く。現在、関係者の参加を呼びかけている。
 日本力行会は一八九七年に創立、キリスト教系の海外移住希望者教育団体として戦前から南北アメリカ、満州など世界各地に移住者を送り出してきた。
 ブラジルへは戦前に五百六人、戦後は千二百十人が日本力行会を通して移住。ブラジル力行会は一九一七年、隈部光子氏を初代会長に創立され、今年九十周年の節目を迎えた。関係者の寄稿文、座談会などを集めた記念誌「力行の絆」はすでに完成している。
 力行会移住者の中には、アリアンサ移住地建設に携わったジャーナリストの輪湖俊午郎、弓場農場創設者の弓場勇など植民地造成の先駆者、歴史学者の佐藤常蔵、歌人の岩波菊治など文化人、教育者では暁星学園を創設した岸本昂一など、日本移民史に大きな足跡を残した人物も多い。日本力行会二代目会長の永田稠氏の言葉「コーヒーよりも人を作れ」は、今もブラジル日系社会に伝えられている。
 サンベルナルド・ド・カンポ市にアルモニア学生寮を建設、運営するなど子弟教育にも尽力。また、同会からはこれまでに、八十四人が研修のため日本を訪れた。
 二十五日の式典には、日本力行会から中村靖理事長はじめ七人の訪伯団が来伯する。当日は午前九時から受付け。式典のほか、邦楽演奏、礼拝、祝宴などが予定されている。