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第二安保理の設立提案=大統領、国連事務総長と会談

ニッケイ新聞 2007年11月14日付け

 ルーラ大統領は十二日、バン国連事務総長とイタマラチー宮で昼食を取り、発展途上国による国連安全保障理事会の平行設立を提案したとエスタード・デ・サンパウロ紙が報じた。目的は、中近東などで起きている地域紛争の仲裁役として、ブラジルは参加する用意があるというのだ。
 事務総長は、メモだけで何も応えなかった。地域紛争では仲裁役として交渉に参加をする振りをして、複雑化している国があると非難。またイラクを侵略しておきながら、イスラエル・パレスチナの和平交渉に臨んでいる国が、その実例であると糾弾した。
 途上国安保理の常任理事国には、ブラジルを初めインド、南アフリカを推挙した。ブラジルは国連の常任理事国入りを試みたが、壁が厚いため第二常任理事国設立に思い至った。だが事務総長は、ブラジルに国連のロジスチック部隊としての協力を求めた。
 平和部隊の急遽派遣が必要なのは、二十万人の犠牲者が出ているスーダンのダルフル地方。ブラジルは現在、世界の六カ所に平和部隊を派遣している。また平和部隊の派遣には、国会の承認が必要である。