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日本祭=バザリスタ担当が雲隠れ?!=県連=3万レアルを未納のまま=加藤委員長=「連絡ほしい」

ニッケイ新聞 2007年11月14日付け

 ブラジル日本都道府県人会連合会主催のイベント「フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭)」のバザリスタ担当が、業者からの出店料を県連に収めないまま音信不通になっていることがニッケイ新聞の取材で分かった。三年前から、日本祭に関わっているというこの担当は、宮原ジュリオ氏。県連事務局によれば、「十四レ万は収めているが、三万レほどが未納」だという。県連では十三日現在、同氏と連絡が取れない状態が続いており、事の真相は不明のまま。加藤恵久実行委員長は、「何かのいきさつがあるのか…全く分からない」と苦りきった表情を見せながらも、今月二十九日の代表者会議までには対応を決めたいとしている。
 九月二十六日の代表者会議での大西博巳会計担当の発表によれば、今年の日本祭りの収益は、約十六万レアルを計上している。もちろんこの会計には、未納分三万レは含まれていない。
 「いくらをどこから受け取っているのか、はっきりしていない」ため、現在事務局は、宮原氏担当分の収支に関する確認作業に追われている。
 大西氏は、「バザリスタ関係は(宮原氏に)任せていた」と話し、決算報告が滞ることを危惧する。県連では、すでに来年の日本祭りの準備を始めており、新しいバザリスタ担当も決めたという。
 加藤委員長は、七月末の日本祭り閉幕直後に、「来年もあるんだから、早めに未納分を収めてほしい」と話したという。宮原氏は了承したにも関わらず、その後、「病気になった」と連絡があり、それ以来、県連からの連絡に応答しなくなったという。
 ニッケイ新聞が十三日、宮原氏の携帯電話に掛けたところ、「現在使われていない」というメッセージが流れた。
 日本祭りの若手メンバーが自宅まで数度訪問したが、不在。自宅への電話やメールでも全く連絡がつかない状況が続いており、事情ははっきりしないままだ。
 県連の松本ワルテル事務局長によれば、今月八日に同氏から電話があり、「病院の待合室にいると伝えてきた」が、未納金に関する説明はなかったという。
 加藤委員長は、「鬱病とか病気だというけど、きちんと説明する必要があるよね」と腑に落ちない様子で語る。
 三万レの未納分のうち、一万レは手数料にあたるため、二万レを欠損金として処理する考えも示し、現段階で法的処置などは考えていないようだ。
 モジやアチバイア、カンピーナスの日系イベントにも関わっているという宮原氏。
 「悪気はないかも知れないけど、こういうことがあれば、コロニアからの信用を全て失うことになるのにねえ…」と加藤委員長はため息をついている。