ニッケイ新聞 2007年11月07日付け
【カルダス・ノーヴァス発】サンパウロ州から約七百キロ離れたゴイアス州カルダス・ノーヴァス市営競技場で二、三両日、同地の「ホテル太陽」(加藤マリオ代表)と日伯バレーボール協会(今泉ヨシオ会長)の共催により「第三回太陽杯バレーボール大会」が行われた。焼けつくような陽射しの中、五都市の計十九チーム、約百人の選手が熱戦。地元カルダス・ノーヴァスのチームがサンパウロを破り、優勝を勝ち取った。
同協会は五年前、聖北にある幾つかの地方文協のバレーボール部を集めて結成された。五周年を祝い、今月十五日に日本カントリークラブで記念式典を開く。
同大会は六人制で、三セット制二十一ポイントマッチ(第三セットのみ十五ポイント)。二セット先取で勝ちが決まる。
サンパウロ、アダマンチーナ、ドラセーナ、ブラジリア、カルダス・ノーヴァスの五都市から選手が参加、サンパウロの三チームを含む十九チームが覇を争った。
太陽ホテル内で行われた抽選会で「地元、カルダス・ノーヴァスは非日系人の選手ばかり。非常に強い」と、今泉会長の妻・ミドリさん。優勝候補として警戒しつつ、「サンパウロは人も集まらないし、練習時間を費やせない」と話していた。
試合は二日の午後一時半から、ベテラン男子(サンパウロ対アダマンチーナ)の試合が行われ、翌日の午後七時半まで各部門で熱戦を繰り広げた。
内容はほとんどのチームがストレートで勝つ一方で、二試合がフルセットに。中でも大会を盛上げたのは、大会初参加で身長百八十五センチのタリタ・ヤマワキ選手を擁するブラジリアの女子チームで、長身を生かしたスパイクでチームの優勝に貢献した。
青年男子決勝のサンパウロ対カルダス・ノーヴァスの試合は、ストレートでサンパウロが負けたものの、「今大会で一番良い試合をした」とハシモト・マリレナ監督。カ・ノーヴァスのエースアタッカー、カルロス・エドワルドさんは大会を振り返って「初めて日系人と試合をしたけど、プレーのレベルが高く素晴らしかった。また、一緒に試合をしたい」と早くも来年の開催を望むコメントを寄せた。
応援には家族、関係者など二十人ほどが駆けつけ、太鼓や笛を吹いてプレーしている選手たちを鼓舞した。
全試合で審判を務めたフラビオ・サントス・ソウザさん一家は、「昨年と比べて強いチームが多く、ジャッジをするのが難しかった。特に青年とベテランの差を決めるのが難しかった」と感想。
ハシモト監督は「去年までは遊び半分で仲良くやっていたが、今年はどのチームも勝つという意識が強く出ていた」と話した。
各カテゴリーの優勝チームと優勝チームから選ばれた最優秀選手は次の通り。
【女子】ブラジリア、【男子】カルダス・ノーヴァス、【ベテラン女子】サンパウロ、【ベテラン男子】サンパウロ。
【最優秀選手賞】タリタ・ヤマワキ(ブラジリア)、カルロス・エドワルド(カ・ノーヴァス)、ハシモト・マリレナ(サンパウロ)、カーシオ・カナヤナ選手(同)。