ニッケイ新聞 2007年11月02日付け
静岡県浜松市で十四歳のブラジル人少年を雇用、派遣したとして、人材派遣会社のブラジル人に有罪判決が下された。
かつて、知人の日系三世の女性から、義務教育年齢期に旅館で働いていたと聞き、以前は全く気付かなかった日本の暗部に触れたような気がしたものだ。
本人は「もし学校に行かせてもらっていたら日本語の読み書きができたのに…」と悔やみ、親の教育への無理解を非難していた。
静岡新聞が報じたこのニュースの翌日には、伯政府の認可を受けた同市内のブラジル人学校休止の記事が載った。保護者の授業料滞納などで経営難に陥り、経営者がブラジルに帰国してしまったという。
近年取り沙汰されている問題とはいえ、デカセギ子弟の教育問題を取り巻く環境は、まだまだ過渡期の混乱状態にあるようだ。 (剛)