ニッケイ新聞 2007年10月30日付け
これまで外国語学習書として、六カ国語版で出版されてきたシリーズの日本語版「Como dizer tudo em japones(日本語ではどう言いますか)」(出版社・ELSEVER Editora)が完成し、先月から各書店で販売が始まった。
状況別に頻出する表現を、対で日本語に翻訳しており、日常で使う言い回しを文章で学べる一冊。著書の柳井信雄さん(60、リオデジャネイロ日伯文化協会事務局長)が使用を勧めている。
同書は、すでに西語、英語、仏語、独語、伊語、中語版が紹介されている。挨拶、友人との会話で使う言い方から、職場や会議など公式な場での表現、恋人同士の会話、ことわざや常用句も収め、日本語が西洋語と異なるために、発音や文の並び、代名詞などの説明をつけた。会話形式で紹介されている部分には、CDで音声を聞きながら学習できる。
口説く、噂話、核心を就く、などテーマによっては「日本語に訳しにくい部分もあった」と柳井さん。七九年に来伯し、二十八年間日本語教育に携わってきた。二十年ほど前に初心者向け辞書の製作をした経験があり、十年間にわたりNHKラジオ深夜便のレポーターを続けている。
「日本語を勉強したことのない人にも使ってもらえるし、二、三世には家で使わない言い回し、正しい話し方を覚えるのに使ってほしい」と話している。