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伯から3人目の総理大臣賞=カラオケ=日本大衆音楽祭で平田さん=在日ブラジル人の応援も=ブラジル参加者が全員入賞=「日本で一度歌いたかった」

ニッケイ新聞 2007年10月26日付け

 日本大衆音楽協会主催の「第二十三回日本大衆音楽祭」が、去る九月十六日に日本の東京厚生年金会館ホールで開催された。ブラジルからは平田信弘さん(29、三世)、西村武さん(24、二世)、鹿間基蔵さん(76、一世)の三人が出場し、平田さんが内閣総理大臣賞、西村さんが理事長賞、鹿間さんが優秀賞をそれぞれ獲得した。ブラジル代表が内閣総理大臣賞を受けるのは、今回で三人目。平田さんは「日本へ出稼ぎに行っているブラジル人たちが応援に駆けつけてくれた」と笑顔で喜びを語った。
 今年で二十三回目を数える日本大衆音楽祭。ブラジルからの参加は今年で九回目となる。
 ブラジル内で予選大会を行い、平田さん(グランプリー部門)、西村さん(ヤング部門)、鹿間さん(オリジナル部門)が選ばれ、日本への切符を掴み取った。
 内閣総理大臣賞を獲得した平田さんは、すでに民謡大会参加のために二度訪日している。今回は「櫻の花の散るごとく」を熱唱した。「最後に内閣総理大臣賞が呼ばれる時、賞はないと思っていたので、呼ばれてびっくりした」と率直な感想を語った。
 また、「ブラジル人ということで舞台に立つと拍手はほとんどなかったけど、歌い終わると拍手喝采をもらって感動した」と笑顔。
 初めて日本を訪れ、「土俵一代」を披露した西村さんは「母親と一緒に訪日し、十年ぶりに親戚に会えたし、結果も良かったので最高だった」と満面の笑みだった。
 準二世の鹿間さんはオリジナル曲の「君ゆえに」(河合節子作詞、島田正市作曲、蛯原忠男編曲)を歌った。「一度は日本の地で自分の好きなカラオケを披露したかったので、本当に感激した」と賞状を誇らしげに見せながら笑顔で話してくれた。
 結果の報告に三人のほか、蛯原忠男ブラジル大衆音楽協会会長、川村武敏同協会理事長が来社した。一緒に訪日していた蛯原さんは「まさか内閣総理大臣賞を獲得するなんて思わなかった。日本のセミプロが多く集まる中でブラジルから全員入賞したのが嬉しい」と満足げに語った。