ニッケイ新聞 2007年10月23日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十二日】ブラジル政府が中国政府と宇宙衛星の開発協定を結んだため米政府が二十一日、ブラジルへの部品輸出に難色を示した。宇宙衛星を製作するサンカルロス市のOPTO社は、伯中共同開発の衛星CBERS三号と四号の部品を米国から輸入する予定であった。
米政府は、ブラジルが一〇〇%国産のアマゾナス一号を中国製の発射装置で打ち上げることに不快感を示した。米国の輸出制限は、ブラジルに対するものではなく、軍事目的の宇宙開発を目指す中国だという。
米政府は、ブラジル経由で中国がスパイ衛星や核弾頭搭載衛星の開発に、最先端技術を取り入れようとしていることに神経を尖らせている。宇宙開発に挑むメクトロンを含むブラジルの二社が、とばっちりを受けたことになる。