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アルゼンチン=大統領の選挙運動=軍政関与者裁判で点数稼ぎ

ニッケイ新聞 2007年10月20日付け

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十八日】キルチネル亜大統領が軍政時代、元神父を拷問に加担したとして告発。さらにフェブレ海兵隊元司令官他二人も告発していたが、十七日、判決が下り人権団体から大統領の措置が評価された。そのため大統領選挙に立候補した夫人のクリスチーナ・キルチネル上議の支持票が急増した。
 軍政時代の一九七六年、反政府活動のメンバーが多数拘束され、海兵隊工業学校へ幽閉された。同学校は凄惨な拷問の舞台となったところで、政府は建物を接収し、博物館へ改築した。
 同国では軍政時代のエピソードは、風化しつつある。亜大統領は、それを選挙へ利用したという見方がある。キルチネル大統領は軍政の摘発や人権運動に何ら功績がないのに、いま告発するのは単なる政治的点数稼ぎだと関係者がいう。