ニッケイ新聞 2007年10月17日付け
【リオデジャネイロ十五日共同】ブラジル国立博物館とアルゼンチンのコマウエ、クヨー両大の研究チームは十五日、アルゼンチン中西部ネウケン近郊(パタゴニア)で新種とみられる世界最大級の恐竜の化石を発掘したと発表、実物大のレプリカの一部を公開した。
恐竜は草食で、ティタノサウルスの仲間とみられる。体長は推定三二―三四メートル、高さは一三メートル、体重は七〇トン程度。約八千八百万年前の白亜紀の地層から出土した。
アルゼンチンなど各地でこれまでに出土した大型の恐竜の化石は、いずれも全体の骨格のうち一割程度の骨しか見つかっていないが、今回は約七割が出土。最も完全に近い形でそろったという。
付近の同じ地層からは大量の植物や魚介類、肉食の恐竜の化石も見つかった。コマウエ大のポルフィリ研究員は「これほど多様な白亜紀の化石が同じ場所から出土したのは世界で初めて。当時の生態系を知る貴重な手掛かりになる」と話した。