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移民百年の道ウォーク=歩こう友の会=旧街道・海の道を下る

ニッケイ新聞 2007年10月17日付け

 リベルダーデ歩こう友の会(高木ラウル会長)は七日、来年六月十二日から十五日にかけて実施する『移民百年の道』ウォークで歩く予定の旧街道の下見を行った。うっすらと雲がかかる心地よい天気のもと、エネルギー局の案内役、モニトールの説明を聞きながら、四十人強がサンベルナルド・ド・カンポ側からクバトンまでの旧街道、約九キロを下った。百周年当日は、クバトン側から登る予定。
 「昔の人の苦労が思い浮かびますね~」と参加者。カミーニョ・ド・マール(直訳・海の道)、別名は旧街道。一七九二年に開通し、当時は馬で砂糖、タバコ、綿を運んでいた。
 一九一三年に石畳、二五年に南米で初めてコンクリート舗装されたという同道は、二〇〇四年から観光地として整備。道中には歴史的文化遺産が点在する。
 カウサーダ・ド・ロレーナ、エストラーダ・ダ・マイオリダーデ(成年街道)などと名称を変えてきたが、ドン・ペドロ一世、二世やバンデイランチスらブラジル史に登場する重要人物とともに、昔の移民が歩いた思い出深い道だ。
 一行は、石畳や、ポルトガルの文様が描かれたタイルで飾られる休憩所、屋根のない住宅地あとの遺跡などを見ながら、海岸山脈の自然の中を歩いた。背の高いパルミットに感嘆をあげ、道端のあちこちに咲くマリア・センベルゴーニャを愛でる。
 参加者らは、「車で何回も通っていたわ」「空気がきれいね」「来年、登るとすればきついですな~」などとおしゃべりに花を咲かせながら、旧街道の景色を堪能していた。
 約四時間かけてゆっくりと下ったあとには、サントスの街で昼食。ボケイロンの日本移民上陸記念碑に立ち寄ってから帰路についた。
     ◎
 『移民百年の道』ウォークは全六十六キロ。日程は、初日=第十四埠頭~旧街道登り口(二十キロ)。二日目=旧街道~アンシエッタ街道(二十キロ)。三日目=みずほ村から、日本人会会館、サンベルナルド・ド・カンポ市役所を経て、アルモニア学生寮(十五キロ)。四日目=イピランガ公園独立記念塔~移民センター(十一キロ)。