ニッケイ新聞 2007年10月11日付け
粗製乱雑で、腕の悪い医者が増えたのか。ここ七年で医者が訴えられたケースはサンパウロ州内で一万九五三五件。告訴件数は何と七五%も増えたと言う。告訴件数が一番多いのは整形手術ということは、ある意味で以前なら起き難かったケースかもしれないが、医学部の急増で教育の質がともなっていないことが根底にあるらしい。ちなみに全国で一六六の医学部のうち三一がサンパウロ州にある。
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以前、カルド・デ・カナ(さとうきびの絞り汁)でシャーガス病が広がったと騒がれたことがあるが、今度は、今人気のアサイのジュースも問題になっている。シャーガス病の原因になる虫がついた実をジュースにしてしまい、罹患するということらしいが、昨年は一一五人の患者が登録されているこの病気、今年は既に一〇〇件の報告があるとのこと。飲みたし、怖しか。
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お大尽の一言、と言えば聞こえはいいが、わが国では公立学校の校長の四五%は政治家の指名で決まっているとか。この傾向がより強いのは北伯、東北伯で、半数以上はこのパターン。教育者たちは、この方法は最悪としている。次いで最も多いのは、教師や親、生徒、学校職員らによる選挙で四三%。教育の質の低下も言われて久しいが、トップにはやはり人望と実力のある人がついて欲しいもの。
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サンパウロ州ジュンジアイー市で四〇歳の女性が出産。これだけならニュース性はないが、生まれた子供は一八人目。流産も九回と言うこの女性。末っ子の父親は一二歳の娘の友人でまだ一五歳の少年だという。最初の出産は一一歳の時だというが、養育費は大変な様子。仕事が欲しいというけれど、子供の面倒は誰が見る?