ニッケイ新聞 2007年10月10日付け
【既報関連】来年のカーニバルで沖縄移民をテーマに取り上げるサンパウロ市のサンバチーム「プローヴァ・デ・フォーゴ」。そのテーマ曲の選考会決勝が五日夜、ピリトゥーバの同エスコーラで行われ、サンパウロ市在住の加藤祐司・亜紀さん夫妻が中心となって活動するグループ「ユージ・ド・ペイシ」が参加した。
加藤さんは決勝当日、「負けるつもりで来ました」と話し、「勝つに越したことはないが、負けても諦めがつくほうがいい。自分、プレッシャーに弱いんで」と語った。
結果は上位三チームが二・五ポイント差でひしめく三つ巴となり、審査委員からは「三チーム優勝」という異例の判断が下された。
曲の制作に携わり、九月六日の予選からカバキーニョの演奏で共に闘った仲啓志さんは「勝っても負けてもどっちでも良かった。だた、こうした貴重な経験が出来たことが嬉しかった」と感想を語った。
同日は三和学院関係者が応援に駆けつけ、会場を盛り上げ、注目を集めた。
優勝した三チームによる作曲の打ち合わせが七日、行われ、メロディーは加藤さん達のものが採用され、歌詞は残った二チームが綴ることが決まった。
来年二月のパレードでは沖縄色が強調されており、山車にはシーサーや守礼門が登場する。加藤さんは「非常に面白いと思います」と期待を寄せている。
今回の候補曲は来月三日に沖縄市で行われる「沖縄サンバカーニバル(加藤さん主催)」でも演奏される予定。