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反ダンピング法を制定=国際慣習、後手のブラジル=原料価格より安い製品価格に=資本材輸入には恩典数々

ニッケイ新聞 2007年10月9日付け

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙八日】産業開発省の貿易協議所(CAMEX)は八日、意図的に低価格へ抑えた七品目の輸入関税で増税に踏み切る考えを明かにした。七品目のうち四品目は、中国製品である。さらに三品目はドイツ製の濃紺生地と自動車用ランプのリジン二種類で、六カ月間の暫定課税である。同増税は、反ダンピング法の適用とされる。
 レアル・プランが始まった一九九四年以来、輸入品価格が国産品の四分の一以下の場合、価格設定が人為的に操作されたと見なす。これまで指摘されたのは、自転車用タイヤや粉末セッケン、ビスケット、アルミ箔、眼鏡など。
 他に過少価値の輸入品価格で、国内産業が損なわれている場合、申し出るよう通産省が呼び掛けた。二カ月以内に反ダンピング法を適用するという。従来は八カ月かかった。
 国内のダンピング基準は、輸入品価格が国内製品の原価よりも安い場合、ダンピングとみなしている。政府が設定する反ダンピングの課徴金は、輸入全体の流れに支障を来たさない範囲としている。
 一方で政府はブラジルで生産されていない工作機械など一三九種類の資本財輸入に、減税措置を施す考えだ。目的は、設備投資を奨励するためである。従来の一二%や一四%は二%に下げる計画である。類似品はあるが、性能で差がある場合、減税措置がある。
 ミゲル・ジョルジェ産業
開発相は、世界貿易機関(WTO)条項は不完全なため国内産業を理不尽な競争から守るには不十分だと述べた。反ダンピング法が、ブラジルになかったのが不思議なくらいである。ブラジルは遅ればせながら、いま諸国の手法をいれていると同相はいう。