ニッケイ新聞 2007年10月9日付け
世界マスターズ陸上選手権大会で、十二個のメダルを獲得したブラジル代表の日系人選手たち。日本代表選手団が全体で八つの金メダルを取ったといえば、四人で六つの金メダル取得の活躍ぶりは明らかだろう。
「刺身を食べていたからとちゃうんかな~」。日系人活躍の理由を冗談めかしつつ、「農業をしていたからだ」との〃分析〃はかなり的を得ているのではないかと思う。
県連主催のふるさと巡りにしても、交流と移動を詰め込んだ内容で、かなりの強行軍。平均七十歳以上がバスで長距離を走り続けるなど、途中でリタイアする人がいてもおかしくなさそうだが、そうならないからコロニアはすごい。
「継続は力なり」とベテラン選手は話したが、一見、街中で会う他の人と変わらなく見えるこの老人が、自分よりも速く走れることに頭が下がる思いがした。 (稲)