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南北鉄道720キロ競売=国内最大企業に対抗馬なし

ニッケイ新聞 2007年10月4日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】最低落札価格一四億七八〇〇万レアルという超大型取引は、ヴァーレ・ド・リオ・ドッセ社(CVRD)のみが名乗りを上げ、同社の今後三〇年間の運営事業認可は事実上決定となった。
 この競売の対象は南北鉄道のアサイランジア(マラニョン州)からパウマス(トカンチンス州)の七二〇キロの区間で、CVRDは既にアサイランジアを通り、サンルイス(マラニョン州)とカラジャス(パラー州)をつなぐ鉄道路線の事業認可を受けている。この競売によって、CVRDは前記区間の運行、保全、管理、改善の権利を得ることになる。なお、七二〇キロのうち、実際に建設されているのは三七四キロのみで、競売による収益は、鉄道公社の責任の元、建設、運行に当てられる。
 南北鉄道に関しては、アサイランジアからベレン(パラー州)の延長が先月二十九日に決定されたばかり(既報)。計画通り全線開通すれば、ゴイアス州アナポリスからベレンまで一九八〇キロをつなぐことになり、国内各地をつなぐ交通、輸送網の柱となる。
 CVRDはアナポリスからミナス州、リオ州などをつなぐ中部大西洋鉄道、ヴィトリア・ミナス鉄道の事業認可も受けており、南北鉄道の事業認可は、ブラジル最大企業であるCVRDにとって自社製品の流通、販売に有効なツールになる。また、鉄道路線の拡充、発展は国内、国外の物流始め、地域の活性化のための大きな力になると目されている。