ニッケイ新聞 2007年10月4日付け
ブラジル人を中心とする外国人が人口の一六%を占める群馬県大泉町で、先月三十日、「大泉カルナバル」が行われ、約二千人が訪れたと日刊スポーツが報じた。今年四月に発足した主催の大泉町観光協会は「外国人が多いことを観光資源に」という発想から今年第一回を行った。同紙の取材に対し、同協会の若旅吉昭会長は「外国人も巻き込んで町おこしをするのがこれからの課題。大泉カルナバルはその第一歩」と語っている。マスコミから〃ブラジルタウン〃と言われて十年以上たつ同町。共生のモデルを見せてほしい。
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ブラジル水泳界初のメダリスト、岡本哲男さんが二日亡くなった。関係者の話によれば近年は腎臓の持病もあったそうだ。岡本さんが銅メダルを獲得したヘルシンキ五輪千五百メートル自由形。この時の金メダルは米国の日系二世のフォード・コンノ選手、銀メダルは日本の橋爪四郎選手が獲得。国籍は違えど日系人が表彰台を独占し、話題になったという。
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ブラジル人空手家のフラビオさんは空手や古武道以外にも興味がある。三線、エイサー、舞踊と、沖縄に関する芸能はとにかくアプロベイタしている。彼の門下生によれば「津軽三味線も習っていた」とか。沖縄だけでなく日本文化に対する興味の広さ。文化伝承にかける思いは人一倍強いと思った。