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最高裁、党移籍に見解=議員勧誘にとどめ=問われる党への忠誠心=連邦令と選挙法のあや

ニッケイ新聞 2007年10月2日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】最高裁は二十九日、国会議員の党移籍と党への忠誠心について審理を行い、十月三日最高裁見解を発表することにした。これはPPS(社会大衆党)、DEM(民主党)、PSDB(民主社会党)から請願されたもので、選挙が行われた時点の党員数が党の議席とするものである。
 二〇〇六年十月の選挙から現在までに、三党で議員五五人が移籍した。ヒデキ・タカヤマ下議の場合、PMDB(ブラジル民主運動党)で当選し、PAN(年金党)へ。その後PTB(ブラジル労働党)、PSC(キリスト教社会党)などへ転々と移籍した。
 最高裁判事らは選挙高等裁の見解を入れて、当選した議員の議員権が党に所属し、上院や下院、州議会、市議会に所属するものではないという見方をしている。政府が役職をエサに議員を釣る議会工作に、とどめを刺すことになる。
 しかし、連邦令では党移籍を理由に議員権のはく奪が許されていない。これは議員が、不倫をする原因とされる。これは、選挙法から改正する必要がありそうだ。また党移籍と同時に、役職も辞任させる案も出ている。