ニッケイ新聞 2007年9月14日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】レナン・カリェイロス上院議長が十二日の上院本会議で議員権はく奪を免れたことで、野党側はいっせいに反発している。中でも同議長を擁護したことを受けて、暫定金融取引税(CPMF)の延長の議会承認を阻止するとの構えを見せている。
特に野党の民主党(DEM)では上程の前段階でボイコットすると意気込んでいる。CPMFは政府が来年度予算に盛り込んでいるもので税収三九〇億レアルとなっている。今年十二月末で期限切れとなり、来年に向けての延長の国会承認が必要で、政府はこの承認が至上命令で、野党との間で攻防が展開されている。
DEMはCPMFに限らず、同議長が在職している間は議決に一切応じないとのかたくなな姿勢を見せている。CPMFは六〇%の賛成票が必要で、下院で三〇八票、上院で四十九票となっている。
いっぽうで、下院ではCPMFの税率を引き下げることを検討中だが、与党内部でまだ足並みはそろっていない。パロッシ下議(前財務相)が推進しているもので、現行の〇・三八%をルーラ政権終了時点までに〇・三二%とし、次期政権から〇・三〇%とするもの。しかしこれにより税収が二〇〇億レアルになることから、不満を唱える声も多い。