ニッケイ新聞 2007年9月13日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】サンパウロ市西部ラッパ区で十一日、現金輸送会社に武装した二十人組が押入り、多額の現金を強奪して逃走した。防犯ブザーが鳴ったことで警官隊が急行、犯人らと撃ち合いになった。逃走した犯人らを追跡した警官隊は、一台の車に乗った二人を射殺した。また、乗り捨てられた車から現金計五一〇万レアルを押収し、取り戻した。
被害金額は明らかにされていないものの、警察によると一〇〇〇万レアルないし二〇〇〇万レアルに達する模様で、今年に入ってサンパウロ州内での最大の強盗事件となる。
犯行は周到に計画された。十日午後十一時ごろ、一味は輸送会社の隣家の警備員を拉致して侵入、現金が置かれている会計室の壁を爆破して侵入した。これに四時間を要した。会計室に侵入してからは行動が素早く、五分間で現金を袋に詰めて逃走した。
爆破する際に分量を間違えたらしく、爆発が屋根まで及んだことで、防犯ブザーが鳴る破目となり、警官が急行した。逃走しようとした一味と警官が対峙する形となり、銃撃戦が展開された。逃走した一味を追跡した警官は二人を撃ち合いの末に射殺した。残りは逃走したが、被害にあった会社の防犯カメラから、身許の手がかりとなるものを探している。