ニッケイ新聞 2007年9月12日付け
毎年恒例となっており、地元の人気も高い「ラーモス桜祭り」が八、九の両日、サンタ・カタリーナ州フレイ・ロジェリオ市ラーモス移住地で約千五百人を迎え、華やかに開催された。会場は、白く咲き誇った山桜とつつじが来場の目を楽しませた。
第十回を数える今回、開催日を二日間に拡大、八日午後七時から開かれた開会式には、島内憲在ブラジル日本国大使、佐藤宗一在クリチーバ総領事、斉藤準一空軍大将を始め、州・市関係者、州内日系コロニアから約二百人の来場者が出席した。
同祭をラーモス日伯文化協会と共催する同市のアントニオ・モアシール・ダロル市長は、「日本文化を知ることができるさくら祭りが記念すべき十回を迎えたことは大きな喜び」とあいさつ。島内大使、斉藤大将も移住地関係者の奮闘ぶりを労い、祝辞を述べた。
山本和憲・同文協会長は、多くの来賓の出席、完成間近の八角堂建設、盛んな果樹栽培などを、同移住地のマークともなっている瓢箪になぞらえ、「まさに『瓢箪から駒』ばかりの出来事」とあいさつし、感慨無量の表情を壇上で見せた。
会場には、剣道、空手などの演舞、太鼓、居合抜きなどが舞台で披露され、会場からは拍手が送られた。
クリチーバ日伯文化援護協会舞踊部、花柳龍千多さんも参加、華麗な舞を見せていた。
食堂では、文協婦人部の手作り料理がポルキロ方式で販売され、モチや干し柿、栗まんじゅうなど、手作りのお土産なども好調な売れ行きを見せていた。
フロリアノーポリス在住で滞伯数カ月という川本奈奈さんは、移住地を訪れたのは初めて。「こんなお祭りがあるなんて。びっくりです」と目を丸くしながらも、会場の雰囲気を楽しんでいた。