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東西南北

ニッケイ新聞 2007年9月7日付け

 カサビ市長の繰り出す政策に右往左往するサンパウロ市民。今度は教員向けのプロバン(統一試験)が検討されている。この案は、各教師の経歴を整え、給与を引き上げるためのものだという。現行の給与は経験年数と肩書きとで決まっており、七段階ある給与の引き上げは大体三年ごと。一段階上がるごとに六・五%の調整が行われるのだが、今後は試験の結果もかんがみて決まるようになるとのこと。原案では、受験は最初の五年間は希望者のみ、それ以降は義務付けられるという。教育局ではこの案を今年度中に承認し、来年度から実施に移したい意向。これも選挙を見込んでの政策だが、先生たちは頭痛の種がまた増える?
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 ベロ・オリゾンテ市の年金生活者の女性(70)がこのほど、訴訟を通じて、欠陥のあったゴルの新車を十三年ぶりに交換させた。女性は九四年に新車を購入したが、ミッションに欠陥がありメーカーに訴えた。メーカーは一年後にミッションを交換したが、部品の保証を認めなかったため女性は提訴。消費者保護センターによると、メーカーが期限以内に修理しない場合、消費者は新車への交換か返金の権利を有するという。
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 サンパウロ市南部アメリカノーポリス区の三階建てのビルでは、一階を神の力世界教会が三年前から借り、毎日一三〇人の信者が集まって礼拝に勤しむ中、二階ではモーテルが営業中。「大声がうるさい!」とは教会でなくモーテルの客の苦情。教会側は牧師の説教のボリュームを下げたという。モーテルは十年前からあり、一日に約五十人が利用。テレビ局の報道後、警察と区役所監督官が現場の確認に出向き、営業許可証などの提出を求めた。