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参考になる逸話募集=新曲『笠戸丸』=井上祐見さん呼びかけ

ニッケイ新聞 2007年9月7日付け

 今年九回目の南米公演をしたばかりの日本の演歌歌手・井上祐見さんが来年持ってくる新曲『笠戸丸』の構想を練っており、歌詞の参考になるエピソードの文章を募集している。今月中頃にも神戸で作曲家との会議を開く予定があり、井上さんは「どんな想いを曲に込めたいかエピソードを教えてください」と呼びかけている。
 すでにミナス州ウベラーバ市在住の濱田三一さんから、人生の様々な出来事を託した歌詞が編集部に届いている。その中で「遠い故郷夢に見て、わたしゃ寂しい異国の空で、誰に話そかお月様、更ける夜空にただ一人」などと配耕されたばかりの思いを振り返った。
 その他、昨年亡くなった最後の笠戸丸移民・中川トミさんの長男の嫁、裕子さんからも手紙が届き、「恋しい恋しい日本夢見て、老いも幼なも故郷胸に、帰国の希望抱き続け、かなわぬままに倒れし人達も」などと切々とした想いが綴られていた。
 移民船に乗って異国の港に到着する直前の不安な気持ちや、配耕されたばかりの時のエピソード、移住初期の思い出を散文で書いて編集部「歌詞係」まで(Jornal do Nikkey Redacao Japonesa. Rua da Gloria,326 CEP:01510-000 Liberdade SaoPaulo S.P.)。