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列車同士が衝突、脱線転覆=乗客8人死亡、101人けが=線路変更中に後続車両追突=リオ

2007年9月1日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三十一日】リオデジャネイロ州フルミネンセ地区のノーヴァ・イグアス市で三十日午後、列車同士が衝突し、八人が死亡、一〇一人が負傷する事故が発生した。死亡したのは男性六人と女性二人で、警察では全員の身許確認を急いでいる。負傷者は最寄りの病院に収容されたが、押し潰された車両に挟まれるなどして多数の重傷者がいる模様だ。
 事故はセントラル・ド・ブラジル線のアウスティン駅手前二〇〇メートルの地点で、午後四時九分ごろ発生した。同駅構内に停車中の列車が一号線路から二号線路に変更していたところへ、二号線路に乗客四〇〇人を乗せたパラカンビ行きの普通列車が進行して衝突した。この事故で方向転換中の最後尾車両と、進行中の一号車および二号車が脱線、転覆した。前の列車には乗客がいなかったため、犠牲者は後続の列車の乗客だった。
 事故発生と同時に近隣の十五カ所の消防から六十人の救助隊がかけつけたが、車両が押し潰されている上に足場が悪く、救助活動は難行した。車両を断ち切るために、発電機も投入された。さらに一〇〇人の市職員も動員された。事故現場周辺の住民も救助作業に参加、軽症者を自家用車で病院に搬送した。午後八時ごろ、救助作業は打ち切られた。
 三号車に乗っていた学生(19)によると、轟音とともに座席から数メートル投げ出されたという。車内は窓から逃げ出そうとする人でパニックに陥った。車外に出ると、車両に挟まれて身動きがとれない人で目も当てられない状態で、一人の男性が死亡していたと証言している。
 警察によると、両車両の運転士が生存していることから、事故当時の詳しい模様を事情聴取して事故の解明を急ぐとしている。検証結果は十日間で出る見込み。
 同鉄道は一九九八年に民営化され、スペインのコンソーシアムが管理しているが、これまでに幾度も事故が発生していることから、信号をはじめとする設備の不備が指摘されてきた。これまでの最大事故は二〇〇〇年にジャペリ駅での十五人死亡、三十二人負傷となっている。リオ州での列車事故の最大は一九五八年に発生した一三〇人死亡、二〇〇人負傷となっている。