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金持ちが貧乏人の10倍消費=格差の改善見られず=消費のトップはリオ市

2007年8月31日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】ブラジル国内で金持ちが貧乏人より十倍消費する。ブラジル地理統計院が二十九日発表した「ブラジル人の消費実態」の中で明らかにしたもので、人口の一〇%を占める富裕層の月間一人当りの消費が一八〇〇レアルなのに対し、四〇%以上を占める貧困層のそれは一八〇レアルとなっている。
 言い換えると、金持ちの部類に入る一七八〇万人相当の家族が年間当り三八八五億レアルを散財するのに対し、貧困層の六七五〇万人の消費は一四五三億レアルにとどまっている。前者の富裕層の月間所得は三八七五・七八レアル以上で、後者の貧困層は七五八・二五レアルとなっている。
 これらの統計は二〇〇二年から〇三年にかけての家計調査によるもので、その後格差は減少したと言われているが、実質的には改善は見られない。特に北東部では金持ちと貧乏人の消費の対比は一一・八倍となっており、アラゴアス州に至っては一五・六倍に達している。
 州別では格差が小さいのがアマパー(五・三倍)、ロライマ(六・一倍)サンタ・カタリナ(六・八倍)でサンパウロは七倍でパラーと並び四位となっている。
 サンパウロ州は全人口の二二%を占め、富裕層の三七%が集約されているにもかかわらず、金持ちの消費は平均一七〇八・九二レアルで、全国の十二位にランクされている。トップはリオデジャネイロ市の二三三八・九六レアルで、最低はマラニョン州の一一六・一八レアルだった。
 国民消費で大きな割合を占めるのが住居費で二九%、次いで食費(一六・九%)、交通費(一五・一%)、その他個人経費(一一・二%)となっている。
 食料品消費では一人住まいが年間五六〇・六八キロで、子なし夫婦(五〇九キロ)、子連夫婦)(三二四・五三キロ)、母子家庭(三〇九・四〇キロ)を上回っている。