2007年8月30日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十九日】ジョビン国防相は二十八日、航空会社が民間航空庁(Anac)職員に無料航空券を提供したことが、同庁が監督を「大目に見る」ことにつながったと上院航空問題CPI(議会調査委員会)で述べ、同庁改革にあわせたこうした特典の廃止に賛成の考えを示した。例えば、TAM航空は昨年七月から十二月までの間に、無料航空券二八三三枚を同庁職員に提供していた。
同航空は同年、クリスマス期の十二月二十日から二十六日にかけて保有機九五機のうち六六機に対し臨時整備を実施、同月の発着便数の六七%に当る八七七便をキャンセルした。そのため、搭乗待ちの乗客で全国の空港は混乱した。
同航空は、空港混乱を管制官の責任に転嫁しようと画策、同庁に配慮を求めたとみられる。また、十二月は七機しか運航を取り止めておらず、TAM機の遅れは天候やリオデジャネイロ市のガレオン空港のチェックインに問題があったためと弁解した。
同庁法務局は、TAM航空の臨時整備は発着遅れの一因とはなったが、決定要因ではなかったと結論づけている。クリスマス時期に管制センターを原因とする発着遅れはなく、他の航空会社に遅れは出なかった。GOL航空とオーシャンエアーは、無料航空券の提供は行っていないと同CPIに報告している。
また国防相は、TAM航空のシュミレターを使ったパイロット訓練の最低時間を四時間から三時間に短縮することを同庁のサントス安全運航局長が許可したことについても、特典への見返りの疑いがあるとして、調査を行うと述べた。同局長は昨年七月、八月、十二月にTAM航空の提供した無料航空券二十五枚を使用している。