2007年8月29日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十八日】フランスのサルコジ大統領は二十七日、エリーゼ宮で開催された第十五回大使会議で演説し、主要国首脳会議(G8サミット)にブラジル、メキシコ、インド、中国、南アフリカの五カ国が正式メンバーとして参加することに賛成の考えを示した。
「G8は漸進的変化を継続する必要がある。前回行われた中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ各国首脳との対話は制度化しなければならない」と述べた同大統領は、環境問題を中心に「G13」の結束を訴え、さらにブラジル、ドイツ、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りも支持した。
G8正式参加と安保理常任理事国入りを外交の優先事項と位置付けているイタマラチ(ブラジル外務省)は、サルコジ大統領の演説を歓迎しているが、G8正式参加をどのように実現するか、具体策には触れていないとしている。
フランスは二〇〇四年以降、ブラジルの常任理事国入りを支持し、同大統領は就任直後に行ったルーラ大統領との電話会談でも支持の立場を繰り返し強調していた。G8についての今回の発言を伯外務省は驚きをもって受けとめている。
ドイツのハイリゲンダムで今年六月に開催されたG8サミットでは、前述五カ国の首脳が招待され、特定のテーマについて議論が交わされた。しかし、時間は昼食会に限られた短いものだったため、伯政府は議論に十分満足していない。G8拡大は、ドイツが特定のテーマへの限定を条件に賛成しているが、米国と日本は難色を示している。