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「証拠は十分そろう」=裏金疑惑訴訟の審理前進

2007年8月25日付け

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十四日】議員買収のため裏金を収受した罪などで起訴された議員四十人の審理を決定した最高裁。同件の報告者であるバルボーザ判事は二十三日、裏金となる資金を提供したルラル銀行の役員四人の刑事審理を開始するのに十分な証拠がそろっているとの見解を示した。
 バルボーザ判事にはペルーゾ、メーロ両判事が賛成を表明し、同日の審理は終了した。三人の他、判事九人の多数が賛成すれば、裏金疑惑に対する刑事訴訟の審理が事実上第一歩を踏み出すことになる。当初は二十七日に審理開始可否についての判断を終える予定だったが、起訴内容の項目ごとに判断を行うことにしたため、後にずれ込む可能性がある。
 起訴状によると、ルラル銀行役員らは二〇〇三年に、裏金配布の首謀者とされるヴァレーリオ被告の広告会社に二九〇〇万レアルを融資していた。融資は担保と回収の見込みがないのに、架空の状況をでっち上げて不正に行われ、中央銀行にも報告されなかったという。
 被告らの弁護士十人は、証拠書類が裁判所の許可なく中銀から検察庁に贈られたとして、その合法性について異議を申し立てた。判事らは議論の末、証拠書類は裁判所または郵便局CPI(議会調査委員会)の許可の下に秘密開示を行って入手したものに限ると、賛成六、反対四で決定した。
 弁護士全員が起訴内容を批判する中、一人の女性弁護士が、「今回の起訴は、善悪と受理の有無を別として、過去に前例のない、勇気あるメルクマールとなるもの」とソウザ検事総長をほめ称えた。