2007年8月21日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十八日】米連邦準備制度理事会(FRB)が公定歩合を〇・五ポイント引き下げて年五・七五%にした十七日、サンパウロ市証券取引所(Bovespa)の平均株価指数は乱高下した後、終値は前日比一・一三%高の四万八五五八ポイントで取引を終えた。
十七日は午前十時の取引開始早々、前日の終値(四万八〇一五ポイント)から三・二八%も急騰したが、正午前には四万六八七七ポイントにまで急落した。その後、指数は再び四万八〇〇〇ポイント台に回復し、取引終了一時間前から前日終値を上回った。
外国為替市場のレアル相場は前日比三・二%高の一ドル二・〇二七レアル、カントリーリスクは九%下がって二〇八ポイントを記録した。長期金利も低下し、先物市場で最も取引される十八カ月満期のDI契約は一二・一四%から一一・七五%に下がった。
アジア市場を除き米国とヨーロッパの株式市場も同日回復したが、先行きの不透明感から金融市場の不安定な状況は今後数週間続くと金融関係者らはみている。
マンテガ財務相は同日、金融不安はブラジルの実体経済にまで影響を及ぼさなかった、ブラジルの銀行の経営基盤は強固でサブプライムローンとは無関係な上、今回受けた損失は限られたものだと述べた。さらに金融危機が過ぎ去り、すべてが正常に戻ると結論づけるのは易しい、インフレ圧力もなく、ドルの急騰を大げさに騒ぎすぎと楽観的姿勢を示した。
しかし政府内には、金融危機が長期化して実体経済に影響する場合には、財政と金融の引き締めを強化する必要があるとの声が出始めている。財政支出削減、年金制度改革の推進、基本金利引き下げ幅の縮小が検討対象になっているという。