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強盗に撃たれ医師死亡=携帯電話渡さず抵抗し=サンパウロ市

2007年8月18日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】サンパウロ市ヴィラ・クレメンチナ区のサンパウロ病院の前の路上で十五日夜、医師(50)が強盗犯に撃たれて死亡する事件が発生した。警察では犯人が被害者の携帯電話を強奪しようとして抵抗されたため、射殺したとみている。犯人は結局、何も奪わずに逃走した。
 被害者の医師はタトゥアペ区で勤務する病院を出て、同じく医師で妻が勤務するサンパウロ病院まで迎えに行き、二人でメトロで帰宅するのを日課としていた。事件当日もサンタ・クルス駅で下車し、ペドロ・デ・トレド街をサンパウロ病院に向かっていて、午後十時頃強盗犯に襲われた。
 警察の調べでは被害者が抵抗したため犯人は頭部にピストル弾を撃ち込んで逃走した。銃声を聞いた目撃者が警察通報、医師はサンパウロ病院に収容され手術を受けたが死亡した。警察では目撃者の証言をもとに犯人を追及している。
 被害者夫婦はこれまでに強盗被害の経験があることから、連れ添ってタトゥアペの自宅まで帰宅していた。このため被害者が何故抵抗したのか疑問に思われている。
 事件現場の住人によると界わいは強盗がひん発し、とくに携帯電話の被害が多いという。ヴィラ・クレメンチナ区の第十六警察署では、事件当日の十五日から十六日にかけて三件の携帯電話強盗の被害届けが出されていた。