2007年8月18日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】ブラジル人男性の四人に一人(二七・七%)は、一度につき五杯以上のアルコール飲料を飲み過ぎて酒に溺れている。女性の場合はこれが八%となっている。全国の州都平均は一七・四%で、最も高いのがサルバドール市の二二・一%、低いのがサンパウロ市の一二%だった。
保健省が昨年行った電話による聞き取り調査を、ほかのデータとともに十日に発表したもので、リオデジャネイロ州で展開される飲酒によるリスク防止のキャンペーンの参考資料に使用される。
この数字を受けてテンポロン保健相は、アルコール飲料を口にしないと答えた人が六六%おり、そのため今回のデータは四割強の酒飲みの比率であり、かなり大量のアルコール飲料が国内で摂取されている事実を証明するもので、社会悪に影響を及ぼしていると指摘している。これを踏まえて今回のキャンペーンは、飲酒が原因の交通や就労事故の減少および性的虐待を含む家庭内暴力の撲滅を目的としている。
これにともない保健相は、アルコール飲料の広告宣伝の内容と放映時間帯を厳しく規制し、管理していくとの方向性を示した。これまではアルコール度数十三度以上のウィスキーなどのみが対象となっていたが、これを〇・五度まで下げてビールやアイス・クールなどのカクテルにも適用したいとしている。
さらに国道などの幹線道路線上のガソリンスタンドやレストランでアルコール飲料の販売を禁止することも実行に移す意向で、二十日までに具体的規制を発表する所存でいる。
いっぽうで先月行われたリオ汎米スポーツ大会で、ビール会社が公式スポンサーになったことで、配慮に欠けたと反省している。州が取り決めたことで連邦政府が介入できない問題だが、今後は大きな国際的イベントにはアルコール飲料会社をスポンサーに指定しないように指導していきたいとしている。