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民間航空庁次官を召喚=航空問題CPIへ=コ空港発着削減反対で策動=航空行政改革の正念場

2007年8月14日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】不適任起用で留任が問題視されている民間航空庁(Anac)のデニーゼ・アブレウ次官は十二日、上院の航空問題CPI(議会調査委員会)に引き続き、下院CPIへも十六日に召喚されることが決まった。Anac高官のCPI召喚に抵抗していたCPI与党委員らは十二日、態度を急変した。航空委員会(Conac)においてコンゴーニャス空港の発着を減らす方針に反対するよう、同次官が航空会社を策動したためとされる。下院CPIは、航空トラブルの責任者として留任に固執する理由を釈明するのが妥当だとした。
 二度にわたった航空惨事で航空行政を統括するAnacは、その機能不全が問われた。Anac高官の更迭に対し、権利保障をうたった法令を盾に抵抗した同次官が上下院CPIへ召喚されることで、航空問題は改革の正念場を迎えることになりそうだ。
 同次官は航空会社策動を否認し、同次官に関するマスコミ報道がねつ造であり事実無根であると声明を発表した。ジョビン国防相は十三日、同次官の声明文を検分する。CPIも釈明の妥当性は審理するが、同次官の立場は任意去就とするのが潔いとみている。
 同次官の召喚状は十五日に正式に表決される。同次官の電話明細に関する機密開示も行うかは、不明である。上院CPIはConac会議の出席者を呼び、コンゴーニャス空港発着便の減便方針の有無を確かめる。事実であれば、Anacは航空会社への監督業務を見返りに取引した疑惑が生じるという。
 国防相は、航空行政の御三家AnacとConac、Infraeroの行政区域を明確にし、航空会社との馴れ合い関係を断ち切る考えだ。国防省高官により航空行政法が近日、議会へ上程される。同法が承認されると、民間航空の監督責任者は従来の政治家推薦や政治取引を廃し、Conacが任命する。
 同次官のCPI召喚が、Anacに対する事実上の王手であり、法律の権利保障を悪用した政治駆け引きの場に終止符が打たれると期待される。法律の悪用がAnacの機能不全の原因とみられている。
 一方、下院は十五日、行政監督法の審議を始める。行政監督の諸庁は、抜本改革なくして健全な機能発動はないと、野党が政府の怠慢を追及する考えだ。権限と任期が保障されながら機能不全が問題になっている諸庁の長官と次官は、Anacを始めAneel(電力庁)やAnp(石油庁)、Anatel(電信電話庁)、Ana(水資源庁)、Antt(陸運庁)などである。
 新行政監督法には、任期の短縮と行政能力の有無の諮問が盛られる。任期の途中でも議会の承認により、大統領または上院に解任の権限を付与される。大統領に弾劾があり、議員に議員権はく奪があるのに、機能不全が明らかな行政機関の長官が任期を保障されるのは不自然であるという。これは、裁判官や行政官の権利保障をうたった憲法の改正に等しい法令である。