2007年8月8日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】サンパウロ市メトロ(地下鉄)公社は六日、先週二日と三日に決行されたストに参加した六十一人の職員に解雇通告を行った。労働地裁がストを不法と位置付けたことによるもので、解雇者はスーパーバイザーや上級管理職者で、職場放棄の罪に問われたもの。
この決定に対しセーラサンパウロ州知事は、メトロ公社の決断であり、妥当なものだとする見解を発表したものの、関係者らは同知事がスト期間中にスト職員を厳罰に処するとの態度を強調していたことから、今回の決定は知事の意向が反映されているとみている。
これにより、同公社は一〇〇人の職員を募集する。うち六十人は運行のスーパーバイザー、四十人はオペレーター。これにともない社内の昇格人事も見直す。さらに三十人の消防士と三〇〇人のスーパーバイザーを緊急予備隊として特別訓練することにした。これら隊員は緊急時にメトロ運転はもとより、パウリスタ鉄道や路線バスの運転もできるように訓練される。
さらに労働検察は、今回の二日間のストで公社が一九〇〇万レアルの損害を被り、その責任はメトロ労組にあるとして、労組に対して一七〇万レアルの賠償を命じた。うち一五〇万レアルは公務員就労規則違反、二〇万レアルは最低八五%の運行義務を無視したもの。
労組は解雇者の対応を含め、一連の罰則への対策を協議して、後者と話し合いの場を持ちたいとしている。